SPEECH COMPARISON
憲法論議を次にどう進めるか
改正項目・三原理・条文起草・国民参加を六会派で比較
六氏は憲法を議論する必要性には向き合いつつ、緊急事態、九条、教育無償化、三原理、創憲、議論の検証可能性に異なる優先順位を置きました。
第221回国会までの議論を、条文案と国民の判断へどうつなぐか。
VOICES
発言を並べる
各発言の要約と原文抜粋を、同じ会議録から確認します。
新藤 義孝
自由民主党・無所属の会
「今国会、これらの論点について議論が深められた結果、おおむね各会派の共通認識が得られたピン留めと呼ぶ論点と、更に議論を深掘りする論点、これが明らかになってきました。いずれにしても、緊急事態条項がないという日本国憲法の未完部分を一刻も早く完成させ、国家の基本法の体系を整えなければならない、このように考えているわけであります。」
今国会の討議を踏まえ、緊急事態条項や憲法9条などで論点が整理されたとして、憲法改正の必要性を会派の立場から総括した。
國重 徹
中道改革連合・無所属
「憲法審査会で議論が始まってから約十五年、NHKで中継されるのは今日が初めてです。そこで、本日は、私たち中道改革連合がどのような姿勢で憲法に向き合っているのか、そして、今国会で集中的に議論がされた憲法九条や緊急事態条項を中心に、私たちの考えを国民の皆さんにお伝えしたいと思います。」
立憲主義と個人の権利を議論の土台に置く立場から、憲法9条と緊急事態条項を中心に会派の考え方を整理した。
馬場 伸幸
日本維新の会
「我が党は結党以来、憲法改正を前面に掲げ、これまでに、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置、自衛隊明記、緊急事態条項創設の五項目の改正原案を公表いたしました。まず、教育無償化は、国民が経済的事情にかかわらず教育を受ける権利を確保できるよう、幼児期教育から大学を含む高等教育まで無償とするものです。」
教育無償化や統治機構改革など党の改憲項目を示し、条文起草と国民的議論を前に進めるべきだと述べた。
玉木 雄一郎
国民民主党・無所属クラブ
「憲法審査会を言いっ放し審査会にしてはならないと何度も申し上げてきましたが、今国会でもまた憲法改正に向けた具体的な進展が見られなかったことは残念です。テーマが拡散し、改憲項目すら絞り込めていませんし、条文起草委員会も設置されていません。」
改憲項目の絞り込みや条文起草に具体的な進展がないと指摘し、閉会中も審査を続ける必要性を訴えた。
古川 あおい
チームみらい
「まず第一に、憲法論議の出発点について申し上げます。チームみらいは、我が国の憲法について、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という三大原理を揺るぎない大前提として堅持した上で、時代の変化に合わせて憲法の在り方を検討することは前向きに捉える立場でございます。」
国民主権・基本的人権・平和主義を前提に、論点と根拠を国民が検証できる形で示すなど、審査会の議論の進め方を提案した。
和田 政宗
参政党
「参政党は、創憲、憲法を一から国民の手で作り直すことを掲げています。国民が積極的に政治に参画する参加型民主主義を提唱している参政党は、広く国民が憲法論議に参加する創憲という考えを取っています。」
現行憲法を一から国民の手でつくり直す「創憲」を掲げる会派の立場と、国民参加型の憲法論議の必要性を説明した。
COMPARISON AXES
3つの比較軸
- 01
改正の入口
緊急事態と九条、教育無償化・統治機構、現行憲法を土台にした個別改正、一からの創憲まで入口が異なります。
- 02
議論の進め方
論点の絞り込みと条文起草を急ぐ立場、立憲主義と個人の権利を先に確認する立場、根拠を国民が検証できる形にする立場があります。
- 03
国民との接続
審査会の中継、閉会中審査、参加型の議論、情報の整理など、国民投票に至る前の参加と説明の設計が分かれます。
COMMON GROUND
共通している点
憲法審査会の議論を国民へ分かる形で示し、論点を放置せず次の検討へつなぐ必要があるという問題意識は共有されています。