SPEECH COMPARISON
子育て支援の財源を誰がどう負担するか
医療保険上乗せへの四つの見方
四氏はいずれも子育て支援の必要性を認めつつ、医療保険料に上乗せする支援金を問題視し、税制改革、歳出見直し、防衛費削減など代替財源の考え方で差が出ました。
給付拡充を進めながら、支援金の負担と給付の関係をどう説明するか。
VOICES
発言を並べる
各発言の要約と原文抜粋を、同じ会議録から確認します。
藤岡 隆雄
立憲民主党・無所属
「しかしながら、その財源確保のために新設される子ども・子育て支援金制度については、深刻な問題を抱えていることから、根本的に改める必要があります。子ども・子育て支援金は、公的医療保険の保険料に上乗せをして徴収するものとされていますが、支援金は保険料であって、支援金を充てる事業に関しては保険給付ではないと整理をされております。保険料で徴収しながら保険給付でない事業に拠出するのは、当然に慎重な姿勢で臨まなければなりませんが、今回の政府案は、これまでの説明を聞いても一線を越えていると評価せざるを得ません。」
医療保険料と合わせて徴収する支援金は負担増になるとして、別の財源で子育て支援を拡充する修正案を説明した。
一谷 勇一郎
日本維新の会・教育無償化を実現する会
「次に、本修正案の内容を御説明申し上げます。第一に、子ども・子育て支援納付金の制度は創設しないこととし、これに関連する規定を削除することとしております。第二に、政府は、少子化対策を総合的かつ着実に実行する観点から、子供及び子育ての支援に関する施策について、社会保障制度に係る保険料等の負担と給付の在り方を含め、抜本的な見直しを行い、必要な措置を講ずるものとすることとしております。」
支援金制度の負担と給付の関係を明確にし、教育・保育の無償化を含む修正案の考え方を説明した。
早稲田 ゆき
立憲民主党・無所属
「我が党が繰り返し、今回の法律案にも入りましたが、求めてきた児童手当、高校生年代までの支給延長と所得制限の撤廃など、今回の法律案に一定の評価をできる部分もありますが、それ以上に財源については到底納得できるものではありません。本来、子供、子育て政策の財源は、歳出改革を徹底した上で、金融所得課税の累進性強化などを実現する公平公正な税制改革により確保すべきです。それにもかかわらず、政府は、支援金という、医療保険料に上乗せする形で財源を確保しようとしています。」
子育て支援の必要性を認めつつ、医療保険に上乗せする負担の説明と、給付拡充の実効性を問い直した。
高橋 千鶴子
日本共産党
「一方、子育て世代に最大の負担となっている教育費、若者が背負わされている奨学金返済は十兆円にも上っており、貧困対策や教育費負担軽減という点では加速化プランは貧弱過ぎます。なお、立憲民主党、維教の各修正案については、支援金に関する条文を削除する点では同じですが、代替財源については一致できないため、反対とします。子供や子育て支援の予算は、大企業や富裕層に応分の負担を求めるなど税制の見直しと防衛予算の削減で確保できることを述べておきます。」
支援金による負担増と少子化対策の効果を問い、所得に左右されない子育て支援と安定財源を求めた。
COMPARISON AXES
3つの比較軸
- 01
支援金制度への評価
保険料で保険給付でない事業を賄うことへの疑問、制度そのものを削除する修正、給付拡充との比較衡量があります。
- 02
代替財源
公平な税制改革、歳出改革、大企業・富裕層への負担、防衛費の見直しなど、財源の選択が異なります。
- 03
優先する給付
児童手当を評価する発言、教育費・奨学金・貧困対策が不十分だとする発言など重点が分かれます。
COMMON GROUND
共通している点
少子化対策と子育て支援を拡充する必要性、負担の仕組みを国民へ明確に説明する必要性は共有されています。